top of page
検索
  • fywave

半期の振り返り(授業者として)


 先週で前期の授業が終了した。4月に東大から異動してきて4ヶ月、非常に良い経験が出来た。前職では授業支援という後方支援を仕事にしていたが、現職では前期は主に1年生全員が受講する「自立と体験1」の授業運営と担当(3コマ)をして、前線で戦ったように思う(おそらく、まだ最前線ではない)。

 東大を辞める前にとある同僚から、「福山先生は大丈夫だと思いますが、自分が東大で授業が上手いと思っていた先生が他大に異動して、まったく通用しなくなったということもあるので気をつけてください。」と言われたことがある。この先生の話をまとめると「東大生(駒場生)はどんな教え方をしても、進路選択の点数が必要なので自力で勉強して良い点を取ってしまうので、自分が分かる授業をした気になってしまう」とのことだった。異動してみて確かに現職では「学級経営のスキル」や「デリバリースキル(伝えるスキル)」がより問われるようになったと感じる。このあたりは、東大生に甘えていたところだと気づかされたので、もう少し向上させていかなければいけないところだと感じた。一方で、東大で教えるためには「優3割規定」を守るために弁別力のある(差がつく)試験を作るスキルなど、別の能力が問われるのだろう。

 一方で「自分の授業で学生を伸ばした」という達成感はかつてないほどあった。一例をあげると、序盤の授業で1人ずつ「自分の大学生活の目標」を話させる回があったが、正直、内容も浅く、長く話せる学生も少なかった。しかし、最後の回で同様の発表をさせた際にはほとんどの学生がしっかりとした言葉で4年間の目標を語っており、なかなかに感動的なものがあった。後期は2年生以上対象の「自立と体験3」を3コマ担当することになっている。現職の学生の特性を早くつかみ、よりよい授業をしていけるようになりたい。


閲覧数:84回0件のコメント

最新記事

すべて表示

4年間務めた東京大学を2018年3月で退職し、4月からは明星大学 明星教育センターにて特任准教授として勤務することになりました。 気がつけば東大には修士で3年間、前職で4年間と、早稲田で過ごした学部4年間、博士3年間と同じだけの期間を過ごすことになりました。18歳からの14年間を早稲田7年・東大7年と過ごしたことを考えると、新しい場所に行くのは久しぶりということになり、なんだか感慨深いものがありま

bottom of page